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最初に

平成の名水百選に選ばれた阿多古川源流域にある熊地区は、長年特定非営利活動法人夢未来くんま(以下、夢未来くんま)が運営する「水車の里」を中心に地域の活性化を図るべく地域活動を続けてきました。また、2020年度には夢未来くんまの新たな事業として「健康長寿の邑くんま」と名付けた活動を始めました。

しかしながら多岐にわたる地域課題を解決するためには、さらなる直接的効果を上げる取組が求められていました。具体的には、共働き世帯が幼稚園入園前の子供の保育を託す施設があれば、豊かな自然の中で子育てしたいと考える人達の移住先の選択肢になるはずです。

さらに、継続的に地域内に一定数の子供を維持する為に移住促進策を積極的に行い、合わせて働く場所も生み出す事で、人口流入を図るとともに人口流出に歯止めをかけたいと考えています。

私たちが展開する事業構想は、保育・住まい・働く場所の3つの課題を包摂的に解決しようとするものです。そしてこの事業で重要な事は、事業を継続していく為の公益性と収益性、そして地域の若い世代の積極的な関わりです。更に重要な事は、長く未使用になっている荒廃した土地・建物の活用をする事で、ここに暮らす人達の目に変化の兆しを見せて、地域全体の意識を変化させる事です。

事業計画

現在熊地区が抱える多岐に渡る課題を整理・検討した結果、個々の課題に対して個別に解決を図るのではなく、同時に包摂的に取り組む必要があると考え、下記の4つの新たな取り組みを柱に事業構想を組み立てました。


a) 旧熊幼稚園を活用した保育環境整備
旧熊幼稚園の園舎および園庭を浜松市より中山間地域振興計画に基づいて無償貸与を受け、施設内を目的に合わせた改装を行います。園舎内の部屋を保育する場所として整備し、浜松市の「浜松市天竜区保育ママ制度」制度を利用して、必要な時に保育出来る場所として活用する。初期の制度利用者の募集については、熊地域および周辺地域の子育て世代へのアプローチを行います


b) 旧熊幼稚園を活用した収益事業スペースと地元雇用創出
旧熊幼稚園には保育環境整備と同時に、店舗営業が出来る収益事業スペースを確保する事で地元雇用を創出し、様々な人が集う地区のランドマーク的存在を目指します。具体的には遊戯室の半分を有限会社ヒルマンの監修のもとカフェスペースとして稼働させ、残りの半分のスペースをフリースペースとして、イベントや地域の方々始め様々な人たちが交流出来る場として活用します。また将来的には園舎に食品加工施設を作ることも予定しています

※旧熊幼稚園の利活用についてはこちらもご覧下さい。


c) 移住促進と空き家情報の整理と管理
現在夢未来くんまが田舎暮らし推進団体として市と協力しながら行っていた熊地区の移住促進事業に関しては、2023年3月1日から耕が事業を引き継ぎます。空き家情報を一括して管理し、移住促進に繋がる情報を整理し、住希望者へのよりきめ細かなサポートと情報発信などを積極的に進めます


d) お試し住宅(ハイツ若葉)の稼働率向上と益事業への取り組み
浜松市の推進する中山間地域振興費・居住促進事業において熊地域に設置されている「お試し住宅」は、一部の部屋のみの活用にとどまっています。光ファイバ網も整備されたことから、お試し住宅の一部をワーケーションの拠点とし、また地区住民の協力を得ながら、熊地区での様々なアクティビティを体験イベント化した、新しい滞在型アウトドア・アクティビティの拠点としても活用する事で収益事業につなげて行きます。

2023年2月15日現在
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